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FAQ スチールサービスセンターに関してアイ・ティー・シーへ寄せられるご質問・ご相談を
ご紹介します。

よく、「新しいスチールサービスセンターを設立するので加工設備を入れたい。板厚の薄い物から厚い物まで(例えば0.3mm〜6.0mm)加工できるものを入れたいのですが」とか、「板幅100mm〜1800mmまで加工できるような設備を入れたいのですが、紹介してくれませんか?」 というような相談を受けますが、スチールサービスセンターの加工設備には、それぞれ最適な加工範囲というものがあります。

ですから、設備選定をするときにまず必要なのは、今後加工・販売していく(いきたい)製品の中で、どのような母材(板幅・板厚・鋼種)が中心となるかを決めることが必要です。加工・販売の中心となる板幅・板厚・鋼種を決め、これを機軸に考えていくことが必要です。

次に、どのくらいの量を加工する予定なのかによって、設備能力や仕様が異なってきますので、将来的な拡張も含めて最大加工量というものを決めていきます。それによって、自動化の程度や張力装置の選定、巻き戻し対応の方法、ラインスピード等、必要な加工設備がどのようなものかを明確にしていくべきです。

これはNG
スチールサービスセンターの設備は年々進化しているので、従来の設備(機械メーカーが過去に作ったそのままの既製品)を買えば安価に購入することができるのですが、使い勝手が悪かったり電装品の最新版が使用されなかったりするので、最新の技術をどのように取り込みながら、且つ価格を抑えた仕様にすることが重要になってきます。従って、単純に価格だけで設備を決定するようなことは避けるべきですね。

工場のレイアウトには、「正解」はありません。必要なのは、どのような工場にしたいか、という会社としてのポリシーでしょう。

まず、決めるべきなのは工場の広さですね。これは、どのくらいの受注・加工をやるのか、在庫をどれくらい持つのかによって、必要な工場の広さというものが決まってきます。例えば年間加工量が2万トンなのか、10万トン規模なのかによって敷地面積は違いますからね。広ければよいというものではありません。やはりこれらは、地域のマーケットに合わせた会社そのものの戦略によって設定するべきでしょう。

次に、加工内容(最も多い板厚・板幅・鋼種)によって設置することが決まった加工設備を、どのように配置するか決めていきますが、置場(母材・製品)をどこにおき、物をどのように流していくか(物流)を考慮しながら、設備の配置を考えていきます。母材供給のしやすさ、一次加工から二次加工への流れ、加工ラインから製品置場への流れ、製品置場から製品排出までの流れを具体的に考えていくことが必要です。これは、敷地がどのような土地かによって異なります。例えば、道路がどの位置に面しているかによってトラックピットの位置も違いますからね。

これはNG
レイアウト作成の際に陥りがちなのは、短期的な視点だけに偏ってレイアウトを作ってしまうことです。稼動し始めて5年後くらいに状況が変化して「困った!」というケースは本当に実際に多いですよ。後から余計な投資と労力をかけることになってしまいます。従って、短期だけに目を向けず、将来の成長を見据えて、将来性を見越したレイアウトを考慮すべきです。そして、どういう工場にしたいかというポリシーを持つ(明確にする)ことが重要ですね。

まずは、何のために生産性を上げるのか、「目的」を明確にすべきです。例えば、今後増販をしていくために余力を持ちたいから生産性を上げるのか、単純に一人当たりの生産性を上げたいのか、加工設備の瞬発力を上げることによって納期対応をしたいのか、生産性を上げて残業等のコスト削減をしたいのか、生産性をあげる「風土」を作りたいのか等々、ひと言で「生産性向上」といっても「目的」は様々であり、「目的」に沿わなければ意味の無い施策となりますし、成果も出ないでしょう。

従って、まずは「目的」を明らかにしてから「手段」を考えるべきです。目的によってかけるべき投資や範囲・対象、方法が違ってくるわけです。「目的」がはっきりすれば、自ずとやり方が見えて、我々のようなコンサルタントを使った実態調査〜分析〜提案という方法がよいのか、小集団活動という形で社員に参画してもらい、ボトムアップを強化した中での改善・推進というやり方もあります。スピードが求められるならば専門家を活用したほうが良いですが、社員の巻き込みをどのように行うかは生産性向上には非常に重要です。

これはNG
生産性向上を考える上で陥りがちなのは、ハード面だけに着眼してしまうことです。例えば、ラインスピード150mを300mにすれば単純にスピードは倍になります。数値上は生産性が上がるはずですね。しかし実際は、社員のモラルや価値観、連携の妙というような、各職場の規範や文化というソフトの側面を含めた対応をしていかないと、そう簡単には生産性向上は図れないのが実際です。マネジメントサイドとしては、ソフト面を含めた生産性向上施策でないとうまくいかないということを認識しておかれたほうが良いと思います。

ISO9001はあくまでもシステムですから、いくらルールを決めてもそれを社員が守らなかったり、会社の上層部が「定期審査への対応のため」というような意識でいると、システムが本来の機能を発揮しなくなってしまいます。実質的な品質向上や体質改善に繋げるには、会社全体の品質に対する考え方、また社員一人ひとりの意識を変えていくことが必要不可欠です。

それをどのようにやっていくかについてですが、これは非常に地道でドロ臭いことが必要なのではないかと思います。日常の中で社員の意識や行動を各階層ごとにきめ細かく見て、個別に指摘したり理解してもらうよう対話をしていかないと、なかなか意識や考え方は変わらないものだと思います。また、会社全体に「品質よりも生産性優先」という考え方が根強い場合、マネジメントサイドとしては会社としての優先順位を明確に示してやること、即ち「生産性を落としてでも品質優先にする」と全社にオーソライズしなければなりません。そして、その考え方が社員一人ひとりの仕事に定着するまでは、生産性を落としてでも実践するようにしないといけません。

有効な手段としては、是正処置をきちんとやることです。一度発生した不具合に対して、本当に有効な対策を打つこと、それを継続して確実に実行することが現実的な品質向上に繋がると思います。

これはNG
是正処置は真の発生原因を掘り下げ、本当に有効な手段を打つべきです。ありがちなのが、チェックを二重三重に増やす方法。これはかえって責任の所在が曖昧になったり、チェックが作業になって本来のチェック機能を持たなくなってしまうことがあります。また、本当の原因が「決められたルール通りにやらなかった」に対して、ルール通りに実行できない原因の排除や徹底させるための再教育をしないで、チェックを増やす。これでは根本的な解決にはなりません。
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